Androidでアプリデータを移行する方法(知識編)

AndroidとiOSはよく比較対象にされますが、その時に登場する要素としてデータの移行があります。
スマホを変える際新しいスマホにデータを移行するわけですが、iOSは比較的データ移行に強く、Androidはデータ移行がしにくいと言われてきました。
しかし、それも昔の話。
最近では、Androidのデータ移行機能が飛躍的に進化したことで、iOSに近いデータ移行を行えるようになってきました。
今回は、Androidのデータ保存の基礎知識を紹介したいと思います。
具体的な移行の手順に関しては(手順編)で書きますので、そちらを参照してください。


Androidのスマホは、データを保存する際以下の3つの方法のうちのどれか、あるいは複数を利用しています。
  1. ローカルファイル
  2. Androidシステム
  3. サーバ
それぞれ一長一短ありますので、順に見ていきましょう。

1.ローカルファイル
コンピュータの中に、全てのアプリが共通で使用できるファイル保存場所があり、そこにフォルダを作って階層化しつつ、データを保存する方法です。
どのアプリからでもアクセスできるため、画像や音声、動画など、一般化されているフォーマットのデータを置くことに向いています。
データがアプリとは完全に関連のない場所に配置されるため、アプリのデータを削除したり、アンインストールしてもデータが消えないといった特徴があります。
アプリのアンインストールを行ってから再度インストールをしてもデータが残っているようなアプリは、このローカルファイルにデータを保存している可能性が高いです。
スマホのデータ移行という点から見ると最も移行のしにくい方法であり、ファイルを手動で外部に取り出し、新しいスマホに入れ直すといった作業が必要です。

2.Androidシステム
Androidのシステムによって、インストールされているアプリごとに専用のデータ保存場所が用意され、そこにファイルを保存する方式です。
Androidの開発では、プリファレンス、SQLiteといった方法で保存する場合、この方式に分類されます。
アプリごとにデータ保存場所が割り当てられているので他のアプリからデータを読まれることは無く、アプリをアンインストールするとデータが削除されます。
そのため、アプリ内の音量や通知の設定、ゲームの進行状況などのデータを保存することに向いています。
スマホのデータの移行を行う際、この保存方法で保存されたデータはGoogleアカウントを介して自動でデータが移行されるため、最もデータの移行が簡単な方法です。

3.サーバ
3つの方法の中で唯一、スマートフォンの外にデータを保存する方法です。
アプリやサービス用のサーバに、インターネットを介してデータを保存します。
そのため、インターネットに繋がっていなければデータを保存することができず、一般的にはアプリやサービスごとにデータが保存されます。
この方法の良いところは、同じサービスであればAndroidに限らずデータ保存ができるという点です。
ユーザIDとパスワードさえ知っていれば、AndroidやiOSだけでなく、webでも共通のデータが使用できるのです。
よって、複数のプラットフォームを跨ぐようなサービスでのデータ保存に向いています。
スマホのデータ移行時には、ユーザIDやパスワードといった情報を入力し直す手間がかかるので、2.Androidシステムを利用した自動移行と比べると少し不便です。

以上が、Androidのデータ保存に関する基礎知識になります。
さらに細かく分けることはできるのですが、基本的にこの3つしか方法はありません
自分が使っているアプリがどの方法を使用しているのか知るのは簡単ではありませんが、このことを知っているとデータの移行だけでなく、データのトラブルが発生した際、なぜ問題が起きたのか分かるかもしれません。
次は(手順編)でお会いしましょう。
以上!

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